仕事とは
街中で就活生をよく目にする。
真新しい就活スーツに身を包み、忙しそうに横断歩道を横切って行く。
電車の中で隣に座っていた就活生は、自己啓発本に夢中だった。
タイトルは「受かるエントリーシートの書き方」
受かるエントリーシートとはどんなエントリーシートなのか。誰がそのエントリーシートに良し悪しをつけたのか。甚だ疑問でならなかった。
その本の通りに書くと、エントリーシートは通過するのだろうか。
そもそも、会社にどれくらいの興味と関心を持って、就活生は説明会などに参加しているのだろうか。
内定が欲しい、仕事が欲しい。
こんな理由では、就活はうまくいかないのではないだろうか。
私が考える「仕事」というものと、現代の就活生のそれは、少しズレがあるように思えてならない。
就活の入り口というのは、何なのか。
私が考える就活の入り口は、「何をしたいか、自分に何ができるのか」というところから始まる。
これには私なりの根拠がある。
世間では、「やりがいのある仕事です、誇れる仕事です。」などと謳いながら、就活生を呼び込んでいるが、大切なことは、発信する側の考える「やりがい」と実際に仕事をする側との「やりがい」というものの、溝が如何に浅いかというところに本質があると思うのである。
だから、就活を始める上で一番最初に考えるべきは「自分は何をしたいのか」ということなのだと思う。
ただ、「説明会に参加した人のみ、エントリーできます」というから、作業のように説明会に参加して、就活本を読んで書いたエントリーシートを出し、回答の出回ったウェブテストを受け、肝心の面接になった時に、何を話したらいいかわからない。そして、面接に落ちると落ち込む。
落ち込む資格などないのだ。企業からしてみれば、ろくに調べもしないでただ受けに来ている就活生などお見通しであるからだ。
そして何より、興味と関心を持って調べることと、何の気なしに調べる事とでは差がありすぎる。
一見すると、どの就活生も見た目は同じように見えるが、内定を取る人間と取れない人間では、受ける上での気持ちに差があるのである。
自分の人生を決める大事な選択において、妥協することなど絶対に許されないのである。妥協した結果待っているのは、苦痛でしかない。
本当にやりたいことは何か。親の顔色や周りの顔色ばかり気にして、自分の人生を台無しにしていいのか。
せっかく大学に入ったけど、やっぱりやりたいことは小さい頃からの夢であったり、たまたまテレビを見ていて、いいなぁと感じたことであったり、もっと自分に素直にならなければ、仕事はできないのだ。
学歴?親が許してくれなさそう?こんな仕事みんなから笑われそう?
そんなことどうでもいい。結果的に自分が胸張って好きだと言える仕事であれば、誰が見たってそれはキラキラと輝いて見えるものだからだ。
「好きこそものの上手なれ」という諺があるように、自分の好きを仕事にしようと、一世一代の賭けに出てみる、そんなハングリー精神が、今の学生にはあまりにも足りなすぎるように感じる。
大金を稼ぐこと、安定した職業、潰れない大企業、そこで自分のやりたいことができるのか。
自分という唯一無二の存在の価値をもっともっと真剣に考えて、進むべき道ではなく、進みたい道をを模索して、泥臭くもがくことが、そのあとの人生において、後悔のない選択になることだろう。
悩める話しすぎ男子
タイトルにあるように、話しすぎてしまう男子って結構いるんじゃないかと思う。
かく言う私もその一人である。
話しすぎてしまう。
これはどんな場合の時のことを指すのかというと、簡単に言えば、話を聞くことができないのである。
こんな例文を紹介しよう。心当たりがある人は話しすぎ傾向が強いことになる。
彼女:この間ね、風邪ひいちゃってさー。39度も熱が出ちゃったのー。
彼氏:39度?そういえば俺もこの間、インフルかかってさ、40度の熱が出て大変だったんだよねー。
彼女:うわ!40度⁉︎やば!動かなかったでしょ?大変!
彼氏:動けなかったと言えば、最近金縛りがひどくてさー。毎晩のように金縛りにかかってるんだよねー。
彼女:私も金縛りとかかかったことあるー!あれやばいよね?幽霊でもいるのかと思って怖くなっちゃう!笑
彼氏:幽霊って言うと、この近くに心霊スポットあるらしいよ?
彼女:うそー?心霊スポットとか無理ー!怖いもん!絶対行かないからね!
この会話を聞いていて、違和感を感じた人は、普段喋りすぎではないです。
違和感を感じなかったという人は、おそらく同じようなことを言っていたり、同じような返しをしている人ですね(笑)これは危険です。
何が言いたかったかというと、この会話を続けていると、おそらく彼女は何らかのシグナルを送ってくることでしょう。
どんなシグナル?
おそらく、つまらなそうにしたり愛想笑いをしたり無表情になったり、終いには言葉を返さなくなるでしょう。さて、それは何故でしょうか。
これは、彼氏のほうに問題があります。
最初の会話を思い出してみてください。
彼女:この間、39度も熱出しちゃったのー!
これに対して彼氏が返した言葉は何だったでしょうか。
彼氏:39度?俺はこの間インフルで40度出したよ?
このような返しをされた彼女は何を思うでしょうか。
自分は39度出したという、自分の中でのスクープを話したい!どれだけ辛かったとか、そんなことを伝えたかったはず。
ですが、彼氏から返ってきた言葉は、それを超える40度だったという話。
そんな話をされたら、もう話すことなんてなくなってしまいますよね。更に言えば、話の話題をいつの間にか奪われているわけです。
これでは、彼女は自分の話ができない!自分の話をさせてもらえない!と感じます。
すると、こんなことを言われるでしょう。
彼氏くんって、いつも自分のことばっかり話すよね。
これを言われたらアウトです。おそらくここまで彼女を追い詰めてしまうと、彼女は自分から自分の話をしたがらなくなります。話したってどうせ自分の話にすり替えられて聞いてもらえないと思うでしょう。
これが続くと、カップル間の会話がなくなってきます。この彼女の変化に気づいてからでは手遅れです。信用がなくなっていますから。
では、どのように返せばよかったのでしょうか。もう一度最初の会話を振り返ってみます。
彼女:この間、39度の熱出しちゃったのー!
彼氏:えー!39度⁉︎なかなか出ないよ!大丈夫だった?
彼女:大丈夫じゃなかったよー。体も動かないし、食欲も無くて、大変だったー。
彼氏:そりゃ大変だよー。どれくらい続いたのー?
彼女:解熱剤飲んでもなかなか下がらなくてね、ベッドでずーっと寝てたの!辛かったー。
彼氏:そっかー。大変だったね(ノω・`)
いかがでしょうか。
これなら、彼女は自分の話したい話題をきちんと話せています。おそらくこの場合なら、ちゃんと話を聞いてくれていると感じるでしょう。
ちょっと質問系で返すだけのことなんです。
向こうから話題を振ってくるということは、いろいろ聞いてほしいというアピールですから、乗っかってあげなきゃいけないのです。
そこで、自分の話をするなどということは、相手の邪魔でしか無く、絶対にしてはいけません。
聞くことに徹することも時には大事です。
相手が話してスッキリしたなと思ったら、こちらから話題を変えてもいいでしょう。
この微妙な会話の駆け引きが、二人の中ではかなり重要であるということです。
もしも、心当たりがあるという人がいましたら、今からでも遅くないので、気づいた時から気をつけてみましょう。
彼女の話を聞こう。聞いてあげよう。
これをカウンセリング的には「傾聴」というそうです。
耳を傾けるということです。
自分は喋りすぎているな。話題泥棒しちゃってるなと感じた人は、「傾聴」を心がけてみてはいかがでしょうか。
では、ここら辺で失礼します。